石巻市大原浜地区の伝統行事「御神木祭」が11日、同地区の三熊野神社周辺であった。東日本大震災後、大原浜と交流を続ける東北大の学生や茗渓学園中学高校(茨城県)の生徒、地元住民ら約90人が参加し、大漁や無病息災などを願いながら、力を合わせて山車を引いた。

 三熊野神社と大原センターで神事を行った後、高さ4.5メートルの御神木を山車に乗せて出発。軽快なおはやしに合わせ、紅白の2本のひもを二手に分かれて引っ張り、約2キロの道のりを練り歩いた。餅まきもあり、住民や学生らが笑顔で手を伸ばしていた。

 震災後、大原浜地区から同市桃生町に移り住んだ主婦長島峰子さんは「震災前は毎年見ていたお祭り。家の前でまかれた餅を拾っていた。離れてしまった地元のみんなと会えてよかった」と笑顔で話した。

 大原小4年の阿部聖生君(10)は「初めて山車を引っ張ったけれど、みんなで引っ張ったから重くなかった。餅拾いは楽しかった」と声を弾ませた。

 学習支援などのボランティアで定期的に大原小を訪れている宮城学院女子大2年の後藤加奈さん(20)は「山車は迫力がある。地域一丸でやっている祭りなんだと実感した」と話した。

 山車は震災の津波で被害を受けたため修理し、13年に祭りを再開した。石森彦一区長(71)は「地元だけではできなかった。ボランティアの皆さんには本当に助けられている」と感謝した。