石巻市議会2月定例会が13日開会し、1952億円の2020年度一般会計当初予算案など78議案が提出された。亀山紘市長は施政方針演説で「20年度は震災復興期間の最終年度。復興の総仕上げとなるよう、残された事業の完遂に全力で取り組む」と強調した。

 「安心して暮らせるまちづくり」「産業振興と人づくり」「子育てしやすい環境づくり」「市民の健康づくり」「絆と協働の共鳴社会づくり」の五つの重点施策も説明した。

 亀山市長は20年度を「復興後を見据えた重要な年」と位置付けた。「石巻が発展し続けるには創造的復興から次の新たなステージへの転換が必要。しっかりと持続可能な姿を想像し、職員の創意工夫と英知を結集し市政運営に当たる」と述べた。

 提出議案の内訳は専決処分2件、条例34件、予算9件、条例外33件。一般会計は19年度比8.7%(156億円)の増となった。

 一般会計は、震災で地盤沈下した長面地区など半島沿岸部の低平地整備に104億9317万円を計上した。20年度完成予定の複合文化施設整備に37億499万円、一般廃棄物最終処分場建設事業に20億5329万円を充てた。

 大川小津波訴訟で市の敗訴が確定し賠償金などを立て替えた県への支払いが20年度に始まることから、償還金2億5648万円を予算化した。償還期間は10年で、21年度以降は毎年2億円を返還する。

 会期は3月17日までの34日間。20日まで休会し、21日と25日に施政方針に対する質疑を行う。一般質問は3月10日と12、13、16、17日の計5日間。


◆石巻・施政方針要旨「持続可能な社会を構築」

 復興の総仕上げと復興期間後の取り組みを見据えた重要な年となり、復興後の新しい石巻の姿を思い描ける1年となるよう各種施策に取り組む。

 自然災害にも対応するため、防災機能を高める海岸保全施設や市民の迅速で安全な避難を可能とする復興道路、排水不良対策として下水道施設の整備を進める。

 持続可能なまちとして発展していくため、産業集積ゾーンの形成や半島沿岸部の生産基盤整備の推進、農業・漁業の担い手育成支援を行う。

 子育てしやすい環境づくりでは、子どもの教育費や医療費の支援のほか、就学前の乳幼児を持つ保護者に対する子育て支援、子どもが地域とつながり健やかに育つための居場所づくりの支援に取り組む。

 市民の健康づくりでは、地域包括ケアの推進をはじめ、生活習慣病の早期発見や早期治療を目的とした健診の受診率向上に取り組む。復興公営住宅など新たな生活環境に置かれた被災者には孤立予防や心のケアを進める。

 絆と協働の共鳴社会づくりでは、住民主体のコミュニティーづくりや地域の担い手となる人材育成支援、定住・移住の促進を図る。