新型コロナウイルスの感染拡大が、石巻市の交流人口や関係人口の拡大にブレーキをかけている。新型コロナの感染防止のため外出や県外への移動が自粛されたが、緊急事態宣言の全面解除を受けて6月19日からは県外からの集客も可能となる。市は交流人口を回復させるため、国の対応を見据えながら効果的な施策の立案を目指す。関係人口については、必要な予算を確保し、取り組みを加速させる考えだ。

 市はまち・ひと・しごと創生総合戦略(2015~19年度)として5年間で300万人の交流人口の目標を設定。18年度に333万5969人が訪れ、目標を突破した。その後、計画期間を1年延長し、360万人に変更している。

 緊急事態宣言の継続期間中は観光客らを呼び込めないため、市は交流人口の落ち込みを懸念。宣言解除後の収束を見据え、新型コロナの影響で失った交流人口を回復させるための施策を検討している。今後は増加策も視野に入れるという。

 関係人口は東京一極集中が進む中で令和の時代の地域再生のキーワードとして着目され、石巻市は総合戦略の改訂版(20年度まで)に位置付けた。関係人口とは、移住者らの定住人口でも観光客らの交流人口でもなく、地域とさまざまな関わりを持っている人たちのことで、地元出身者やふるさと納税をした人、復興ボランティアで訪れた人、自治体に寄付をした人などを指す。

 全国の各自治体が関係人口の拡大に向け競争を激化させており、市は石巻とのつながりを持つ関係人口づくりの具体的な進め方を模索している。新型コロナの感染防止のため、石巻の魅力を周囲に伝えてもらう取り組みはできないが、収束後の施策について他市町の事例も参考に検討を進めている。

 石巻市の人口は東日本大震災後、減少が続く。19年は1年間で約1900人が減った。4月末現在の人口は14万1766人。

 市は「人口減少に伴い、都市部などから石巻に移住し、長く住んでもらい、定住につなげたい」と関係人口の拡大に期待を寄せる。


<コロナ対策に 石巻市議会、政活費など返上へ>

 石巻市議会災害対策会議は29日、市の新型コロナウイルス関連の予算確保に協力するため、政務活動費の半額と研修視察旅費の全額の計1250万円を市に返上する方針を決めた。

 会議を構成する正副議長と4会派の代表者が協議した。減額の内訳は、政務活動費が1人当たり18万円で計540万円。視察旅費は常任委員会や特別委員会などの予算で計710万円。政務活動費は東日本大震災の影響で2011年度も半額に削減した。

 対策会議では、議場での感染防止策として6月定例会の一般質問の制限時間を、現状の質問時間のみで30分から答弁時間を含めて30分に短縮する方針も決めた。