石巻市は、新型コロナウイルスの感染拡大で中止を余儀なくされていた企業誘致活動を再開した。5月25日の緊急事態宣言全面解除後の同29日、県内での企業訪問を開始し、6月30日に県外企業への訪問を解禁した。新規感染者が高止まりの東京など首都圏についての再開時期は未定。市は感染第2波が懸念されるため、警戒感を緩めず訪問活動を続ける。

 県内企業への誘致活動の再開は5月29日で、市の担当者2人一組で多賀城市の製造業1社を訪問。その後は6月9日に亘理町の製造業1社を訪れた。県外企業は同30日に大船渡市の運輸業1社を訪問。7月は中旬と下旬に東北地方の製造業など数社を回る。

 企業訪問は、市が2019年度に実施した立地意向調査(首都圏など2000社)で「いずれ設備投資を考えている」「立地先は県内か東北」と回答した企業を対象に実施。電話で訪問を打診するが、新型コロナの影響からか断られたケースが3件あった。

 首都圏での再開時期について、市産業推進課は「慎重に状況を見ながら判断していきたい」と説明する。

 市が策定した企業誘致推進計画では、20年度までの3年間で誘致企業12件、新規雇用創出人数195人を目指す。これまでに県内企業2社を誘致(雇用者数14人)したが、目標達成はかなり厳しい状況だ。

 市産業推進課は「県内でも感染者が出始めており、第2波が心配だ。コロナ禍で企業の意向も変化している」と指摘。「感染症の状況を勘案し、やれることをやるが、市内に事業所を増設、移設する企業の立地に注力せざるを得ない」とコロナが企業誘致の足かせになっている。

 市は新型コロナの感染防止で3月上旬以降、市外の訪問活動を自粛。「企業誘致の機会を失っている可能性がある」と影響を懸念している。