<時代に対応 マスクに力>

 1989年に創業。子供服の縫製を担い、全国のスーパーマーケットに納入した。好景気を背景にした高級志向の高まりに伴い、国内のトップブランドの商品も数多く手掛けた。

 バブル崩壊で子供服の需要が低下した後は、サッカーのユニホームなどに主力を転換した。現在はフットサル用品ブランド「デスポルチ」を展開するドリブルジャパン(静岡県三島市)の製造などを受託。大学や高校の有力チームのユニホームも担う。

 在庫を抱えないための受注生産がモットー。1着の発注から請け負うため、多くの縫製工場が袖やポケットなどの工程ごとに作業を分担するのに対し、1人が全工程を担当する「丸縫い」を採用する。他の工場も含めて縫製に40年以上携わる従業員の小山かほるさん(66)は「1人で全部を縫い上げるのは達成感がある」と仕事を楽しむ。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、地元の子どもたちに提供しようとマスクの製造を始めた。スポーツウエアの生地を使い、通気性の良さなどが評判を呼んだ。石巻市の「いしぴょん」や旧桃生町の「桃次郎」などイメージキャラクターをワンポイントでデザインしたマスクも開発した。

 1日にはオンラインショップを開設し、マスクのネット販売も始めた。阿部計社長(61)は「これからの時代は仕事を受託するだけではだめ。将来的には子供服のデザインも手掛け、自社のブランドを展開したい」と未来を見据える。

■会社概要 
 旧桃生町が誘致した縫製工場がルーツで、1989年に独立した。ユニホームのほかベンチコートなどの重衣料も手掛ける。従業員は8人。繁忙期には地域の女性らが内職として働く。石巻市桃生町太田欠下24の1。0225(76)2180。
https://key-house.com/