<文化発信の新たな拠点>

 全面タイル張りの外観を横目に中へ入ると、耐震補強のため張り巡らされた鉄骨が内側から建物を支えていた。東日本大震災の津波で1階が浸水し、老朽化が進んでいた建物は復旧工事が施されている。

 石巻市で最初の百貨店として1930年に建てられ、その後陶器店となった。外壁のタイルに加え、スペイン瓦の屋根や円窓、アーチ窓が特徴。2013年に市に寄贈され、15年に市の有形文化財に指定された。

 1階は文化交流のための貸しスペースで、2階は建物の歴史を伝える資料や毛利コレクションの常設展示が行われている。

 指定管理を請け負う一般社団法人ISHINOMAKI2.0の勝邦義理事は「文化の百貨店をコンセプトに、芸術や文化に親しむ人が発信できる場所にしたい」と話す。90年にわたって市民に愛される文化財に新たな顔が生まれた。