宮城県大和町吉田にある黒川地域行政事務組合(理事長・浅野元大和町長)の一般廃棄物最終処分場で、東日本大震災時に搬入されたごみの処理が遅れ、仮置き状態が続いているのは看過できないとして、同町の住民団体など3団体が10日、組合に抗議文を出した。
 抗議文はいずれも大和町の吉田地域振興協議会、吉田地区区長会、林業地域振興協議会の連名。「施設の利用目的の原点に返り、至急責任ある対応を」と求めた。各会長や大和町議ら11人が組合事務所を訪れ、「処理前のごみが7年以上残っているのは問題」などと指摘した。
 組合によると、仮置きされているのは大和、大郷両町と宮城県大衡村から出た家庭ごみ。組合の焼却施設が震災の影響で2011年5月中旬までの約2カ月間稼働を停止したため、処分場での保管が始まった。
 新しい焼却施設(大和町吉田)が完成して処理能力が向上したのを受け、組合は今年1月、震災ごみの焼却に着手。約3330トンあったごみについて、最終的に6月末までに処理を完了させると地元に伝えていたが、腐敗が進むなどして作業が難航、6月末時点で約700トンが残っている。
 一連の経過に関し、各団体関係者は「地元説明がなかった」と反発。新焼却施設で、東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物の試験焼却を受け入れた経緯を踏まえ「信頼を裏切るような行為だ」との声も上がった。
 組合の佐野英俊助役は「説明不足を反省している。抗議を受け止め、早急に対処したい」と述べた。