2020年秋に開かれる「全国豊かな海づくり大会」の会場が石巻市に決まった13日、同市に歓迎ムードが広がった。東日本大震災からの復興を果たした県内の水産業を全国に発信する絶好の機会。新しい天皇、皇后両陛下の出席が見込まれるだけに、関係者は気を引き締めた。

 「かなり緊張している」。会場が決まった県実行委員会の終了後、取材に応じた亀山紘石巻市長は率直に心情を明かした。亀山市長は「漁業従事者や市民に喜ばれる。復興した姿と豊かな水産業の魅力を発信したい」と喜んだ。
 同市は震災の死者・行方不明者が約4000人に上り、被災自治体で最も多い。式典や海上歓迎行事などの会場となる石巻魚市場や石巻漁港も津波で大きな被害を受けた。
 県内一の水揚げ量を誇る石巻魚市場は15年9月に全面再開し、水揚げ量は回復傾向をたどる。須能邦雄社長は「待望の大会だ。沿岸部がオール宮城で復興を発信し、新たなモデルとなるよう目指したい」と話した。
 丹野一雄県漁協会長は「漁業関係者にとって勇気が出る」と笑みを浮かべた。石巻市の漁協本所敷地内に建立された震災犠牲者の慰霊碑を挙げ、「拝礼していただけたら、心の支えになる」と望んだ。