東北の太平洋沿岸で全線開通した長距離自然歩道「みちのく潮風トレイル」の魅力を探るシンポジウムが9日、名取市文化会館であった。登壇者からは「福島県南端のいわき市までルートを設定してほしい」などの声が出た。
 進行役は北海道大観光学高等研究センターの木村宏特任教授が務め、みちのく潮風トレイルを踏破したタレントなすびさん(福島市出身)や、元環境省自然環境局長の渡辺綱男氏ら4人がパネル討論した。
 なすびさんは全線を歩いた経験から「東北の人情を感じられるすてきな道だ」と強調。「福島県内は原発事故の影響で歩けない場所もあるが、いつかいわき市まで歩けるようになってほしい」と期待感を語った。
 渡辺氏は東日本大震災の復興支援としてトレイル開通を後押ししたエピソードを紹介。「自分を見つめ直す道であり、被災者に対する祈りの道でもある。震災を乗り越えた人たちの思いを共感できることが大事だ」と述べた。このほか、「看板整備が追い付いていない。英語表記などが必要だ」などの意見もあった。
 長距離自然歩道は欧米で「ロングトレイル」と呼ばれ、親しまれている。みちのく潮風トレイルの公式サイトで、沿線各地のルート情報やモデルコースを紹介している。