自然災害などに備えて緊急時の体制や優先業務を定める事業継続計画(BCP)を策定した東北の企業は前年比1.4ポイント減の11.8%だったことが、帝国データバンク仙台支店の調査で分かった。全国平均(15.0%)を下回る低水準が続いており、東日本大震災を経験した東北でもBCPの策定は依然進んでいない。

 策定状況はグラフの通り。「策定済み」「現在策定中」「策定を検討中」を合わせた策定意向のある東北の企業も計40.2%にとどまる。「策定していない」は半数を占めた。
 策定意向のある企業の県別の割合は表の通り。東北で最高の宮城(45.7%)でも全国21位で、1位の高知(72.5%)とは30ポイント以上の開きがあった。福島は全国最下位だった。
 策定していない理由(複数回答)は「必要なスキル・ノウハウがない」が46.2%で最多。「人材を確保できない」(36.7%)「時間を確保できない」(29.8%)が続き、「必要性を感じない」も24.9%に上った。
 調査に対し、青森の自動車部品小売業者は「必要性を感じないわけではないが、今すぐとは考えていない」と回答。山形の機械器具卸売業者は「関係企業も同様の対策を取ってくれないと意味がない」と説明した。
 業種別でBCPを策定した企業は金融が70.0%で高いが、続く製造(16.4%)運輸・倉庫(14.3%)は1割台。建設(9.6%)小売り(6.7%)サービス(3.4%)は1割を下回った。
 規模別では従業員301~1000人で38.1%、51~100人で11.9%、5人以下で2.9%など。小規模企業ほど策定割合が低かった。
 仙台支店は「BCP策定の重要性が高まる一方、東北では依然広がりを見せていない。政府などは一層の支援を行う必要がある」と指摘した。調査は5月、東北の1432社を対象に実施し、610社(42.6%)が回答した。