東日本大震災の津波で児童・教職員計84人が犠牲となった宮城県石巻市の旧大川小で語り部活動を続ける遺族らが、震災当日の状況やこれまでの経緯を記した冊子を発行した。事故の概要をまとめたリーフレットも作製。教育現場で起きた悲劇への理解を深め、教訓として生かしてもらう。

 タイトルは「小さな命の意味を考える 第2集 大川小学校から未来へ」。遺族らでつくる「小さな命の意味を考える会」が2015年に識者のメッセージを集めて発行した冊子を全面改訂した。

 A4判55ページ。13~14年の第三者による大川小事故検証委員会や昨年4月に仙台高裁判決が出た大川小津波事故訴訟の経過、考察を新たに盛り込んだ。旧校舎を訪れた全国120人が寄せたメーセージも掲載している。

 リーフレットは住民らでつくる「大川伝承の会」と共同で、旧校舎を訪れた人向けに発行した。A4判三つ折りで、震災当日の被災状況や被害の全容を中心に構成した。

 小さな命の意味を考える会の佐藤敏郎代表は「大川小に関心を持つ人はとても増えている。この冊子を入り口にして、理解を深めてほしい」と話す。

 冊子は発行に協力する一般社団法人「スマートサプライビジョン」(東京都)が運営する被災地支援システム「スマートサプライ」(https://smart-supply.org/store/chiisanainochi)からダウンロードできる。同システムで印刷費の寄付を受け付けている。

 リーフレットは、石巻市南浜町の東日本大震災伝承施設「南浜つなぐ館」や同市雄勝町の雄勝ローズファクトリーガーデンなどに置いている。