宮城県石巻市大川小津波訴訟で学校の事前防災の不備を認めた仙台高裁判決が確定したことを受け、宮城県教委は5日、学校防災の在り方を探る検討会議を設置した。県庁であった初会合で、今後の方向性を協議。会合を5回程度開き、2020年度内に提言を取りまとめることを申し合わせた。

 弁護士や学識経験者、同小で子どもを亡くした遺族ら6人を委員に委嘱した。東北大災害科学国際研究所の今村文彦所長を委員長に選んだ。

 委員からは「学校だけでなく、家庭や地域の判断力や行動力の向上も求められている」「教育現場を支援する行政の体制も検討するべきだ」などの意見が上がり、判決や教訓を踏まえた多角的な視点で検証を重ねる必要性を確認した。

 県教委は、大川小津波訴訟の判決内容や東日本大震災後に実施した学校防災に関する取り組みを説明。伊東昭代教育長は「判決で学校の事前防災の重要性と責務が明示された。安心安全な学校の構築に向けて検証したい」と述べた。

 今村所長は終了後の取材に「災害時に命を守る体制を検討し、教職員に提言する。地域や関係機関との連携も重視したい」との考えを示した。