東日本大震災の災害公営住宅で暮らす低所得世帯向けの家賃補助について、復興庁は19日、「建物の管理開始から10年間」としてきた減免期間の在り方を含め、2021年度以降の支援水準を見直す方針を示した。本年度末で復興交付金が廃止されることに伴う措置。今後、別の補助スキームを検討する。

 衆院震災復興特別委員会で、復興庁の石塚孝統括官が答弁した。「家賃減免は復興交付金の基幹事業」と位置付けた上で、「10年間補助する仕組みの在り方を含め、適切に見直しを進める」と述べた。

 国の特別家賃低減事業は所得月額が8万円以下の世帯を対象とし、当初5年間の家賃を最大7割抑え、6~10年目に段階的に通常家賃へ引き上げる。家賃を徴収する市町村に対し、国は復興交付金で減免に要する経費を手当てしてきた。

 岩手、宮城、福島3県に整備された約3万戸の災害公営住宅は管理開始時期が12~20年度と複数年にまたがり、国の方針次第では10年未満で補助が打ち切られる可能性がある。

 石塚氏は「管理開始時期によって不公平感が生じないよう配慮する」と説明しながらも、具体策は示さなかった。

 低所得世帯の家賃減免とは別に、建築資材や人手不足に伴い高騰した家賃を全体的に抑制するため国が市町村に補助する家賃低廉化事業に関しても、復興庁は見直す方針。国が当初5年間は8分の7、6~20年目は6分の5を負担する現行の補助率を引き下げる。

 国は昨年12月、21年度以降の復興基本方針を閣議決定した。復興交付金を廃止し、災害公営住宅の家賃補助を見直す考えを示していた。