衆院東日本大震災復興特別委員会は21日、復興庁の設置期限を10年延長する法案を、与党と立憲民主、国民民主両党などの賛成多数で可決した。22日の衆院本会議で可決し、参院に送付される見通し。

 特別委の19、21日の審議で、東北の議員からは復興庁の機能強化や事業のノウハウ蓄積を求める声が上がった。採決では同庁のワンストップ機能の向上、新型コロナウイルスの感染拡大で事業が遅れた場合の手当てなどを盛り込んだ付帯決議も可決した。

 審議では、同庁を「復興の司令塔」と位置付けて設置延長の必要性を説いた自民党の根本匠氏(福島2区)が、復興相の経験を基に「各省庁に横串を刺し、超法規的な政策を実現してほしい」と期待した。

 国民の小熊慎司氏(比例東北)は「縦割り行政の弊害が全く解消されていない」と疑問視した上で、「中長期的な支援が必要としながら毎年のように大臣が交代する。中身が伴っていない」と指摘した。

 無所属の階猛氏(岩手1区)は、土地区画整理事業でかさ上げした土地が利用されていない問題に言及。「知見を蓄積し、全国で起こり得る災害対応に生かす仕組みづくりを急ぐべきだ」と求めた。

 田中和徳復興相は「リーダーシップを発揮し、本格的な復興再生に取り組む」との答弁を繰り返した。

 特別委では復興庁法案のほか、東京電力福島第1原発事故の中間貯蔵施設に拠出する「電源開発促進勘定」に、石油・ガスの開発、備蓄に充てる「エネルギー需給勘定」からの繰り入れを可能にする特別会計法改正案も併せて審議した。

 反対討論に立った共産党の高橋千鶴子氏(比例東北)は「中間貯蔵の費用は東電が負担する約束。国民に責任を転嫁する行為は認められない」と強調した。