宮城県内の小学校のスクールゾーン(半径500メートル圏内の通学路)にあるブロック塀の約3割は、危険な状態にあることが県の調べで分かった。このうち、すぐに取り除く必要があるブロック塀の約7割は放置されたままだ。県は所有者が撤去する費用を助成する制度を2020年度新設するなど対策に本腰を入れる。

 18~19年度末までに、仙台市を除く県内34市町村の253小学校の通学路にあるブロック塀1万240カ所を調査した。

 傾いたり、安定感がなかったりして「除去が必要」と判断されたブロック塀は28市町で276カ所(2.7%)。ひび割れなどの劣化が進み「改修が必要」は33市町村で2588カ所(25.3%)確認された。

 「特に問題がない」は2171カ所(21.2%)。劣化が少ない「経過観察が必要」は473カ所(4.6%)、劣化はなくても壁の厚さなどに問題がある「詳細調査が必要」は4732カ所(46.2%)だった。

 調査対象が10カ所未満の4町を除き、「除去が必要」「改修が必要」の割合が最も高かったのは気仙沼市で52.5%。大河原町(45.0%)、大和町(42.2%)、石巻市(40.6%)と続いた。10カ所未満では南三陸町が77.8%で最多。

 県は18年度から撤去が必要なブロック塀の所有者を直接訪ねるなど改善を求めてきたが、今年3月末現在で撤去されたのは84カ所にとどまる。

 所有者の費用負担が課題のため、県はブロック塀の撤去費を助成する事業費として20年度当初予算に約3700万円を計上した。市町村の補助額を最大30万円(補助率3分の2)と想定し、個人負担の半額(最大7万5000円)を市町村を通して助成する仕組み。改修も認め、約500件の利用を見込む。

 県建築宅地課の担当者は「助成制度を対象者に説明するなど引き続き改善を要請すると同時に、学校など関係機関への啓発活動を行う」と話す。

 1978年の宮城県沖地震では、ブロック塀などの下敷きになり18人が死亡。2018年の大阪府北部地震でも、大阪府高槻市の小学生ら2人が倒壊したブロック塀の犠牲になった。