東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域内でJR常磐線の踏切事故が起きた想定で、多数のけが人を救助する訓練が7日、福島県広野町の広野駅周辺であった。年度内に見込まれる常磐線の全線再開を見据え、関係機関が手順や連携を確認した。

 消防や警察、病院など25機関から約180人が参加した。列車と乗用車の衝突で重軽傷を負ったと見立てた20人を帰還困難区域外に移し、応急処置をする訓練を行った。

 線路周辺は除染済みの想定だったが、救助隊員は防護服とマスクを着用。けが人の放射性物質付着の有無を確認後、処置に移った。

 県内各地の消防本部や災害派遣医療チーム(DMAT)も参加した。双葉地方の2次救急を担う県ふたば医療センター付属病院(富岡町)に、10人以上のけが人役を運んで治療する訓練もあった。

 双葉消防本部と県が想定を変えて毎年実施し、6回目。消防本部は「帰還困難区域外にどれだけ早く運び出せるかがポイント」と説明した。

 常磐線は富岡-浪江間が不通。JR東日本が目指す年度内の再開後も、帰還困難区域を通る区間が残る。