福島県浪江町議会は10日の臨時会で、町立小・中学校条例の一部改正案を賛成多数で可決した。東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難後、小中9校が避難先での再開や休校などの措置になっていたが、児童生徒減少により7校が来年4月1日付で閉校となることが決まった。事実上の廃校を余儀なくされる格好だ。

 町教委によると、閉校となるのは今春児童がゼロになる浪江小と、既に休校となっていた幾世橋、請戸、大堀、苅野の5小学校と浪江、浪江東の2中学校。

 帰還困難区域にあるため津島中は休校を続け、避難先の二本松市で再開した津島小は来春に児童がゼロとなった時点で休校扱いとする。ただこの2校も将来的なめどは立っていない。

 町では原発事故前、9校に1700人以上が通っていたが、避難指示により全て区域外に移った。2017年春に避難指示が一部で解除され、浪江東中を改修して翌春「なみえ創成小・中学校」が新たに開学。現在19人の児童生徒が学んでいる。

 一方、沿岸部の請戸小は教訓を伝えるための震災遺構化が決定しており、校舎保存や公開のための工事が新年度、本格化する。

 ほかの校舎を巡っては検討委員会が昨年12月、「活用には将来的な財政状況や維持管理費を勘案し、活用しない場合は解体などの適切な対応を図る」と、判断を町に委ねる答申をした。