東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)を巡り、重大事故を想定した広域避難計画に実効性がないとして、原発の半径30キロ圏内に住む石巻市民17人が宮城県と同市に、再稼働の事実上の前提となる地元同意の差し止めを求めた仮処分の第5回審尋が27日、仙台地裁であった。住民側は避難時の所要時間に関する最新の試算に触れ、改めて計画の問題点を指摘した。

 審尋は非公開。住民側は、5~30キロ圏内の住民が圏外の避難先に着くまで最長約3日を要するなどとした県の試算に言及。通過を義務付けた検査ポイントでの所要時間などを考慮していないとし「迅速かつ確実な避難が実行不可能なことは明らかだ」と主張した。

 住民側と県・市側の双方によると、2号機の安全対策工事の完了延期については、県・市側は「完了を待たずとも、関係する機関の合意や了解を得られれば同意の意向を表明する」と影響を否定した。

 審尋終了後に記者会見した住民側代理人の小野寺信一弁護士(仙台弁護士会)は「計画はバス運転手の拘束時間などの問題を考慮しておらず、リアリティーがない」と語った。