河北新報社は1日、通算94回目の防災・減災巡回ワークショップ「むすび塾」を宮城県柴田町の仙台大で開いた。同大の学生7人と地元の行政区長3人が参加。東日本大震災を振り返るとともに10月に発生した台風19号の被害を踏まえ、水害や停電に対する備えを専門家と一緒に語り合った。

 震災や台風被害の振り返りでは、震災で津波被災した学生が「避難所で食べ物の確保に苦労した。今回の台風ではあらかじめ水や食料を入手して備えた」「台風の接近がニュースで分かっていたため、雨がひどくなる前に友人宅に避難した」など、体験を生かして早めの行動を取ったことを報告した。

 行政区長からは「雨雲の状況によっては、警報を伝える緊急速報メールを受け取った時にはもう逃げられない」「高齢者が多い地区では夜間で雨が激しい場合、無理に避難するとかえって危険を招く」といった指摘が出た。

 今後、学生と住民側の交流を発展させ、災害に強い地域を目指していく方向で一致した。学生からは「近所の方への声掛けをもっと活発にしたい」「地域行事に積極的に参加する」と前向きな声が上がった。

 助言者として参加した東北大災害科学国際研究所プロジェクト講師の保田真理さんは「ワークショップで大学と住民の連携による備えのタネができた。協力しながら育ててほしい」とアドバイスした。(詳報を10日朝刊に掲載します)