超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致を推進する高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)は7日、建設費用の各国負担の在り方に関する提言をまとめ、公表した。

 本体建設費のうち、加速器を設置するトンネルや研究棟を整備する土木建築費(最大1290億円)は日本が負担すべきだと示した。加速器本体の整備費(最大4540億円)は、日本を含む利用国による分担とした。各国の負担割合は政府間交渉の事項として踏み込まなかった。

 366億~392億円と見込まれる年間運転経費は「国際分担することを政府間で合意しておくべきだ」と指摘した。

 昨年7月に文部科学省の有識者会議が示した試算は、加速器の延長を20キロとした場合、本体建設費は6350億~7028億円。このうち人件費などの労務費1198億円を除く1110億~1290億円を土木建築費、4042億~4540億円を加速器本体の整備費としている。

 施設の運営組織については、建設準備期間に各国研究機関による準備研究所を設けKEKが中核を担う。建設に関する政府間合意が成立した後はILC研究所に移行し「運転に長期的な責任を負う」と記した。

 KEKは建設費の分担について日本、米国、ドイツ、フランス、インドの研究者7人によるワーキンググループで協議。委員長の岡田安弘KEK理事は「今後の政府間での協議の場などで役立ててもらいたい」と話した。提言は文科省に提出した。