東北大青葉山キャンパス(仙台市)に2023年度稼働予定の次世代型放射光施設を巡り、産学連携組織の光科学イノベーションセンター(同)は18日、19年度内に中核施設となる基本建屋の建築着工を目指す考えを示した。22年度末の完成を見込む。

 基本建屋は鉄骨2階、地下1階で延べ床面積約2万5000平方メートル。建築費約110億円。線型加速器(長さ約110メートル)や円形加速器(1周約350メートル)、放射光を取り込むビームラインを設置するほか、施設利用者の交流スペースや実験準備室も整備する。

 センターは12月中に建屋の入札を公告し、総合評価落札方式による一般競争入札を経て、20年3月に落札者と請負契約を結ぶ見通し。センターの向田吉広理事は仙台市内であった記者説明会で「東北の地から世界最先端のものづくりを生み出したい」と述べた。

 放射光施設は「巨大な顕微鏡」と呼ばれ、素材開発や創薬など幅広い分野への産業応用が見込まれる。施設の総事業費は約360億円で、国が約190億円を拠出し、センターなど地域側が最大170億円を負担する。センターは1口5000万円の施設利用権付き出資を募り、これまでに約70社が応じる意思を表明しているという。