母親を「ジョアンナ」と呼んで抱擁する人。それを見ている作者。祖父はブラジルに渡りコーヒー園を営み、母はそこで生まれ育ちました。母はその後、日本で作者を産みますが、ブラジルを訪ねたのはだいぶたってからです。初めて知る母の故郷には、南米の風景と共に人々のつながりがありました。映画の一場面のような歌です。<オリーブオイルを腹に塗りこむスペインの妊婦の匂ひ思ひ眠らむ>の歌には国を越えた同性への心寄せがあります。(梅内美華子)