更けていく夜。窓のともし火をつくづくとものさびしく眺めていると、その光も静かである。私も静かである。ともし火の光と一体化しているように感じてしまう孤独な作者の姿が鮮やかに浮かんでくる一首です。「影もしづけし」「我もしづけし」という対句とリフレイン。いっそう募る孤独感が巧みに詠まれています。作者は後醍醐(ごだいご)天皇の失脚後、即位しましたが、後に囚(とら)われの身となるなど政治に翻弄(ほんろう)され、波乱の人生を送った人です。(本田一弘)