「山家集(さんかしゅう)」は平安末期の歌人西行(さいぎょう)(1118~1190年)の歌集。その中にある優れた恋の歌を「君」に見せようと栞を挿(はさ)んだ作者。「君」は思いを寄せている女性です。私はこの歌のようにあなたのことを思っているのです。少年のように純粋な恋心が歌われています。作者は当時60代半ば。二まわり以上も年下の人妻と恋に落ちました。他に<たまきはる命うれしもこれの世に再び生きて君がこゑを聴く>という恋のうたもあります。
(本田一弘)