雛(ひな)祭りにちらしずしを作って桃の節句のお祝いをしました。お吸い物はハマグリなど二枚貝。手作りで女の子の祝いのうたげを迎える、古き良き時代の母の姿が浮かび上がります。米を磨ぎながらその音が耳に染み、心も引き締めてゆくようだとうたっています。「つつまし」は控えめ、質素という意味もありますが、この歌では簡潔で物静かになってゆくことを言っています。雛祭りの華やかさと対照的な客観的な結句です。歌集『炎環』より。(梅内美華子)