今日は二十四節気の啓蟄(けいちつ)。土の中から虫が出てくる陽気のころとされています。鳥が水を呑(の)む姿。掲出歌を読むと、頭を下げてくちばしに水を含んだ後、首を伸ばして喉に落としている様子が伝わってきます。首ではなく「のみど」と表したことにより、鳥の頭の角度が的確に見えます。寒さのために縮こまっていた姿が、春の穏やかな日差しの中、伸びやかに映し出されたのでしょう。湧水の甘い春。そろそろです。歌集『みどりなりけり』より。(駒田晶子)