2011年3月11日の東日本大震災から9年たちました。いまだに原発事故により生まれ育った自然豊かな故郷に帰ることができなくなった人が大勢いらっしゃることを思うと胸が痛みます。作者は福島県富岡町出身。東京電力福島第1原発から直線で8.2キロのわが家を、避難した先からインターネットの画像で見ることしかできない無念さ。手入れされることなく青々と伸びた芝生の色が悲しいです。歌集『雪降れば雪 花咲けば花』より。(本田一弘)