町の中の色が少ない冬。小さな花に明るさを感じる時があります。掲出歌は木に三分ほど花が咲いています。白い梅の花。あたたかさを漂わせる紅梅の色彩とは異なり、白からはポッテリとした明るさだけを感じます。初句から第二句まで少し不思議な感じ。なぜ「額」が「さびし」いのでしょうか。白梅の色彩か。まだ三分しか咲いていないからか。白梅と自分の命の持つ根源的な何かを感知したのか。答えは読者に任されます。歌集『悲神』より。(駒田晶子)