県境を越えて宮城と岩手で親しまれている「南部神楽」。栗原市栗駒の佐藤高広さん(40)は伝統を引き継ぎ、神楽の面を作り続けている。

 小さい頃から面打ちに憧れ、中学生の時に見よう見まねで作り始めた。仕上げると一関市の面打ち師に見てもらい、納得してもらえるまで何度も直して腕を磨いた。人に譲り渡せるような面を打つまで「10年かかった」と佐藤さん。

 畳店を経営する傍らで、修理も含めて約450の面に関わってきた。

 地域の祝い事や神社の行事に欠かせなかった神楽。担い手が減って衰退しているが、「伝統を守りつつ現代らしさを取り入れた面を打っていきたい」と佐藤さんは話す。挑戦したいという若い人がいれば「もちろん教えたい」と後継者を待っている。
(写真部・安保孝広)