元気に生きるため、屋外で体を動かし遊ぶことはとても大切です。健康づくりだけではありません。五感を刺激して感性を豊かにし、コミュニケーションや地域交流が生まれ、年齢問わず心の成長にもつながります。宮城県内の取り組みを紹介します。

 仙南地域で外遊び親子サークルを実践する任意団体「やろっこひなっこ」。代表は橋本鮎子さん。きっかけは、子どもを自然の中でとにかく思い切り遊ばせたい、という思いに共感するお母さん友達との出会い。長男と公園へ出掛けても、他の子どもと遊べる機会が少ないという実感もありました。少子化の上、保育園に通う子どもが増え、一緒に遊べる子がいなかったのです。

 理想は北欧で始まり、近年日本でも広がる野外保育の「森のようちえん」。「仙南にないなら自分たちで実践しよう」と立ち上げ、週3回、自然の中で伸び伸びと遊んでいます。プログラムは決めず、おもちゃは用意せず、誘導もしない。その時出会えた自然を通して遊びます。

 「自然を大切にする事も教えつつ、自由な想像力で『やってみたい』気持ちを大切に遊んでほしい」と橋本さん。テレビや絵本では知ることのできない体験をしてほしいと夏も冬も活動しています。

 一方、住宅やマンションが所狭しと立ち並ぶ都市部では、公園が外遊びの大きな役割を果たしています。仙台市青葉区の西公園は、もとは仙台藩家臣の屋敷林で、広瀬川や青葉山を臨める杜の都仙台を象徴する仙台で一番古い公園です。

 ところが東日本大震災後は、行政の管理の手が回らずに草木が伸び放題になり荒れ果て、人が来なくなってしまいました。西公園を見渡す場所にアートスペースを構える関口怜子さんは、その状況を悲しく思い一念発起。子どもたちの学びや遊びの場としてお世話になった西公園に恩返しがしたいと、仲間と共に剪定(せんてい)を始めたのをきっかけに、「西公園を遊ぼうプロジェクト」を立ち上げました。

 西公園が持つ多種多様な魅力を伝え、集い交流する場をつくろうと、西公園まつりや大人向けのガーデナー講座、俳句の会などを開催してきました。プロジェクトが描く西公園の未来像は、西道路にかかる歩道橋が、誰もが渡りやすいすてきな空中庭園になること、楽しい出会いのテーブルを設置するスポンサーが現れ、愉快な広場の魅力を行政・市民・企業が協働してみんなで作っていくこと。

 「西公園はルーフレスのミュージアム。『私の庭』と大切に遊びながら次世代につないでほしい」と関口さんは期待します。

 自分のため、家族のため、地域のために「外遊び」を見直してみませんか。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 小野寺真美)