新制度で行われた今春の公立高入試は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う厳戒態勢の中で実施され、予想以上に緊張した受験生も多かったようだ。それでも2次募集も含めた全日程が無事終了し、何よりだった。

 前期選抜と後期選抜が一本化され、受験機会は1回になったが、各校は共通選抜と特色選抜の二つの物差しで合否を判定する。

 共通選抜は、従来の後期選抜と同様、学力検査点と調査書点の相関図を基に選抜する。特色選抜は、調査書や面接、実技、作文の得点も合わせて審査する。

 制度変更による混乱は特になく、受験生は例年同様、志望校合格に向けて努力したと感じている。学力検査の平均点は、問題の難化もあって、理科以外の4教科は前年度の後期選抜を下回った。

 高校ごとの出願倍率に注目すると、安全志向の傾向が強まった印象がある。1月の予備調査の結果を踏まえて、出願校を変更する受験生も多かった。

 例えば仙台南高は、予備調査では1.72倍の高倍率だったが、実際の出願倍率は1.36倍。予備調査の倍率が1.4倍を超えた高校は実際の出願倍率がやや低下する傾向にあった。

 予備調査が1回に減ったこともあり、その結果を頼りに、より合格が期待できる高校を選ぶ動きが顕著だった。一方、仙台一高などのいわゆるナンバースクールは、予備調査の結果にかかわらず高倍率を保っている。新中1~3年生は、志望校になり得る高校の倍率が近年どのように推移しているか、確認してみよう。

 全ての受験生に1回、本当に希望する高校を受験するチャンスが与えられる。悔いのない志望校選択をしてほしい。(個別教室のアップル・田中萌教務)