今回は海水魚飼育で使用する温度管理器具、ヒーターとクーラーです。

 流通している海水魚の多くは熱帯地方のサンゴ礁が良く発達した海から来ています。平均水温は25度前後ですので水温を上げるためにヒーター、下げるためにクーラーを使います。どちらも使用する場合は、温度調整機であるサーモスタットに接続して使います。

 水温の変動は生体の健康状態を悪化させ、病気などの発生につながるので注意が必要です。ヒーターにはあらかじめワット数が決められており、ワット数が大きいほど暖める力が強く、100ワット、200ワット、300ワット、500ワットというように分かれています。

 水槽の水温は外気の影響を大きく受けるので、水槽の置き場所や季節の変化による気温変動を考えてヒーターを選びます。選ぶ際には対応水槽サイズとともに対応水量も確認します。仮に60センチ水槽といっても奥行き、高さなど設備内容によって大きく違い、総水量も変わりますので注意が必要です。

 一般的な60センチ水槽(総水量約58リットル)から60×45×45センチ水槽・オーバーフロー式(総水量約130リットル前後)で300ワットヒーターを1本。90×45×45センチ水槽(総水量約180リットル)あたりからは300ワットヒーターを2本または500ワットを1本使用するのが目安でしょう。

 クーラーは水温を下げるために使います。水温の変動は生体の健康面に影響します。適した水温よりも低下することで病気などが発生しやすくなりますが、高くなった場合も同じく調子を崩し、最悪で死ぬこともあります。熱帯地方に住む生体だからとはいえ、高水温は良くありません。

 クーラーも機種によって冷却能力が違います。ワット数別というよりはその機種が持つ冷却能力によって対応水量が設定されており、使用している水槽設備の総水量に合わせて選ぶ形になっています。

 クーラーは本体内部にある冷却部で冷やすので、水槽の水を送水ポンプとホースなどでつないで飼育水を通してやる必要があります。しっかりと温度管理をすることが長期飼育の秘訣(ひけつ)となります。
(観賞魚専門店経営 朝比奈理一)