こんにちは。今回は海水魚飼育で使用する「紫外線殺菌灯」についてお話しします。

 紫外線殺菌灯は主に魚の病気予防のために使用します。海水魚飼育が始まってから長年使用されてきた器具でUV殺菌灯とも呼ばれ、UVとはウルトラバイレットの略です。殺菌線とも呼ばれる殺菌作用を持つ波長(253.7ナノメートル)を出すランプを使って飼育水に照射して、飼育水中に含まれる雑菌や病原菌を殺して病気予防につなげます。滅菌とは違い、全ての菌を殺してしまうわけではありませんが、紫外線殺菌灯を使用することは魚の健康維持、水槽内のバクテリア環境の安定には非常に有効な手段と言えます。

 強力な紫外線ですが、水中ではその力が限定されます。そのため殺菌灯具内は工夫され、ランプのすぐ近くを飼育水が通るようになっており、殺菌線の力を最大限発揮できるようになっています。さらに灯具内を循環する速さも重要になります。循環ポンプからホースなどで灯具に配管して飼育水を通します。早く通過してしまうと十分に殺菌されず効果が落ちてしまいます。逆に、ゆっくり通すと殺菌効率・効果は高くなります。灯具によって最適な流量がありますので参考にしてみましょう。

 殺菌線を出すランプにも交換時期があります。ランプが点灯していても時間とともに波長が弱まっていき、殺菌力も低下していきます。殺菌効果が高い状態での使用が基本です。交換時期は約10カ月での交換となっていることが多いですが器具メーカーが設定していますので確認しておきましょう。設備への接続は、濾過(ろか)フィルターを通って濾過された飼育水が通る所に設置します。汚れを含んだ水を通すと、ごみや汚れが邪魔をして殺菌線の透過力が落ちて殺菌効果が落ちてしまうので、汚れやごみが濾過されて取り除かれた飼育水が通過するようにしましょう。

 注意点として殺菌灯の点灯時は水槽内で治療薬などの薬品の使用を控えましょう。紫外線による薬剤の変化が生体に対してどのような害があるのか分からないからです。殺菌灯をうまく使って病気予防に努めましょう。
(観賞魚専門店経営 朝比奈理一)