こんにちは。今回は海水魚飼育で使用する「プロテインスキマー」についてお話しいたします。プロテインスキマーは現在の海水魚飼育、サンゴの飼育にとって欠かせない設備となっており濾過(ろか)装置と並び重要視されている水処理装置です。水処理業界では「泡沫(ほうまつ)浮上分離方式」と呼ばれ、養殖業界、水族館などで多く使用されています。

 プロテインスキマーとは、器具内で微細な泡を大量に発生させ、その泡の表面に水中を漂う不純物を吸い付けて取り除く装置のことです。通常、濾過装置にセットした白いウールマットで水中のごみを濾(こ)し取り、すり抜けた水中に溶け込んだ有機物が化学変化を起こして有害なアンモニアが生まれ、それをバクテリアによって亜硝酸塩、比較的無害な硝酸塩へと変化していくのですが、プロテインスキマーは発生させた微細な泡の表面にアンモニアに変わる前の段階の有機物を吸い付けて除去するのです。

 その結果、バクテリアによる働きの負担が大幅に減り、硝酸塩の発生も減少します。さらに、器具内で泡を大量に発生させるので、水中の溶存酸素量が増えたり、不純物を取り除くので水の透明度が上がったりと良いことがあります。

 プロテインスキマーの能力を維持するためにも定期的に器具本体の清掃を行いましょう。本体内部に付いた汚れを落としておかないと機能が落ちてしまいます。本体上部にある集積した汚れをためる汚水カップも汚れがたまったらこまめに取り外して洗浄しておきましょう。数カ月に1度は器具全てを分解・清掃することも大事です。泡を発生させるポンプの内部やインぺラーにも汚れが付着していると質の良い泡ができず有機物の除去率の低下につながります。

 プロテインスキマーの使用上の注意点として、汚れと一緒にカルシウムや鉄分などのミネラル成分もある程度除去されてしまうことです。ですが、添加剤の投入で補うことができますので必要以上に気にすることはありません。プロテインスキマーを使用することの方がメリットがたくさんあるからです。形状や設置条件、機能もさまざまですのでショップの方に相談してみるとよいでしょう。
(観賞魚専門店経営 朝比奈理一)