年末年始は、昨年秋に父が亡くなり喪中の実家で、遠方からの親戚の出入りが多くありましたが、比較的ゆっくりと過ごしました。

 こたつに入りゴロゴロしていると、床の間にずらりと並ぶ大・中・小のこけしと目が合いました。隣の和茶だんすにも小さめのこけしが飾られており、東北の家ではよくある光景です。主に宮城県の系統-鳴子や遠刈田、弥治郎系-などのこけしで、家族で行った旅行先の風景を思い出していました。

 こけしは、江戸時代後期ごろから、東北地方の温泉地の湯治客へ土産物として売られていたろくろびきの木製の人形です。近年は、第3次ブームということで「こけ女」といわれる若い女性たちを中心に大人気で、コンクールなどには全国からコレクターが訪れているそうです。

 私も子どもの頃からこけしが身近にあったせいか、旅先の土産物屋さんでかわいらしいミニこけしを見つけると、つい買ってしまいます。

 こけしではありませんが20年ほど前、アトリエに通う子の親御さんから、ロシア旅行のお土産にマトリョーシカ人形をいただきました。

 マトリョーシカも木地でできていて、ろくろびきされています。有機的な丸みを帯びたフォルムで、人形自体が入れ子式になっており、中から次々と小さい人形が出てきます。その楽しさになんとも言えない魅力を感じ、それ以来マトリョーシカのとりこになりました。

 19世紀末に、箱根(神奈川県)を訪れたロシア人が箱根細工の七福神入れ子人形を持ち帰ったのが起源という説もあり、日本との結びつきが強い人形です。

 マトリョーシカは玩具として優れていて、幼少時に繰り返し出し入れして遊ぶことで、大きさの概念も自然に身に付きます。

 創作こけしがあるように、白木のマトリョーシカにオリジナルの絵付けをするワークショップも、何度か開催しました。

 マトリョーシカ熱が高じて、今年の9月に展示を企画しています。こけしとのコラボ作品や雑貨製作、ワークショップ開催など、いろいろ思案しています。
(造形教室主宰)