宮城県岩沼市中心部にたたずむ日本キリスト教団岩沼教会は、県内では珍しい石造りのプロテスタント教会だ。1930年に建てられた近代建築で、ステンドグラスを備えた尖塔(せんとう)が西洋の趣を醸し出す。

 「欧州のカテドラル(大聖堂)のように賛美歌がよく響く」と話すのは、牧師の古屋博規さん(66)。礼拝堂の天井は船底形で、残響を考えて設計された。

 岩沼教会は1885年、東北学院の創設者、押川方義(まさよし)らの伝道を契機に、旧岩沼町の奥州街道沿いに設立された。東北学院教師だった作家島崎藤村も学生を連れ、たびたび訪れたという逸話が残る。教会が手狭になり、現在地に移転した。

 1954年には岩沼保育園を併設し、教会前には元気な子どもの姿があふれる。毎週日曜に信徒が礼拝するほか、ピアノや管弦楽などのコンサート会場として一般にも開放している。

 「『みんなの教会』として、いつでも地域に扉を開いている」と古屋さん。祈りの場は交流の拠点でもある。(小沢一成)

[日本キリスト教団岩沼教会] 岩沼市桜2の3の2。花こう岩の石造り平屋で、鐘楼部分のみ3階。コンサート会場としての利用申し込みは随時受け付けている。定員130人で、会場使用料は献金として志納。連絡先は0223(23)8868。