仙台市内の大型店の今年の初売りの概況がまとまった。天候に恵まれて客足は伸びたものの、売り上げは前年並みか微減となった。昨年10月の消費税増税の影響もあり客単価が低くなったがまずまずの堅調。食の詰め合わせや中身の分かる体験型など「失敗のない福袋」(百貨店)を選ぶ傾向がみられた。(報道部・古賀佑美)

■集客には成功

 藤崎の2、3日の売上高は前年並みで、客数は0.2%増。福袋の売上高は3.4%減ったが、クリアランスセールを5年ぶりに同時開催し、買い回りにつながった。牛タンなどの名産品や菓子の福袋の人気が高かった。

 体験型を含む19の特別企画福袋への応募数は前年比17%増の1052件。それぞれ観戦チケットを付けたプロ野球東北楽天の選手との記念撮影、サッカーJ1仙台の練習見学が人気で、八木山動物公園のカピバラお世話体験にも応募が集中した。

■午前中完売も

 仙台三越は2、3日の売上高は前年を下回ったが、客数は前年並みに推移。増税前の駆け込み需要があった宝飾、時計といった高額品が伸び悩んだ。

 福袋は菓子などの詰め合わせが午前中に完売。体験型は有名ホテルや旅館の宿泊券、有名カメラマンによる家族の記念撮影には定員を超える応募があった。

 JR仙台駅周辺では、エスパル仙台が2日の売上高2.7%減、客数3.2%増。衣料品よりも単価の低い総菜や土産品の福袋の売れ行きが良かった。

 仙台パルコは客数は前年並みだが、売上高は4%落ちた。化粧関連の福袋が好調だったものの、増税前に冬物のコートが動き、「3、4着試着して買うのは1着のみ」(担当者)という傾向だった。

 イービーンズは客数は2%減。アニメ関連の福袋が良く売れたほか、同時開催のアイドルライブでのグッズ販売もあって客単価が上がった結果、売上高は前年並み。担当者は「年末から売り上げが伸びている。増税の影響は感じられない」と話した。

 イオンは東北6県の47店の売上高、客数ともに前年並みに推移した。お菓子や酒の福袋のほか、スキー教室や秋田犬ツアーといった体験型福袋の人気が高かった。

◎宮城以外の百貨店は前年並み 台風の影響も

 宮城県以外の東北の百貨店も、好天で客数が増え、前年並みの売り上げを確保した店が多かった。台風19号の被災地は消費マインドの落ち込みが続き、高額品が動かなかった。

 川徳(盛岡市)は2~4日の売上高は前年比1.7%増、客数11%増と好調な滑り出しだった。特にワインや高級チョコレートの福袋が動いた。西武秋田店(秋田市)も1~3日の売上高、客数は前年をクリア。食の福袋を充実させ、抽選会などの集客策が奏功した。

 大沼(山形市)は降雪のあった昨年に比べて天候が良く2、3日は売上高、客数ともに前年並みとなった。軽減税率対象の食品の福袋が売れた。さくら野百貨店(青森市)は1~3日の売上高9%増、客数8%増と好調。競合の中三青森店が昨年4月に休業したため、担当者は「15%増を見込んでいた」と気を引き締める。

 台風19号の被害が大きかった郡山市のうすい百貨店は、2、3日の売上高5.6%減、客数1.8%増。福袋は2割以上減り、「衝動では買わない」(担当者)消費者が多かった。衣料品、宝飾品は特に厳しかった。