■授業以外の学びの場必要 横山さん

 カフェがあるスペースの一角には、全国で教育支援活動を展開しているNPO法人カタリバが常駐している。メンバーの一人で学校支援コーディネーターの横山和毅(まさき)さん(31)は「生徒と住民の距離が縮まり、授業以外の学びの場となっている」とカフェ開設の意義を強調した。

 カタリバは2017年、ふたば未来学園高に迎えられ、放課後の学習支援などで生徒をサポートしてきた。横山さんは生徒が授業「未来創造探究」などで設定した地域課題について、専門知識を持つ人を紹介するなどコーディネート役も担っている。カフェ店内の模様替えの際にはアドバイスなどを通し、生徒とともに魅力的な空間づくりに取り組む。

 横山さんは「地域に住んでいる人しか分からない課題や思いがある。より気軽に足を運べるよう工夫を凝らし、復興に向けた学びが加速する場にしたい」と意気込んだ。

■店名考案、古里の魅力PR 石井さん

 「カフェに立つ後輩のりりしい姿が誇らしい」。カフェ開設の準備に携わり、同校を今春卒業した石井美有(みゆ)さん(18)=立教大経済学部1年=は感慨深げに話す。

 石井さんは同校の専門分野を学ぶスペシャリスト系列で、経営や商品開発などを学んだ。飲食関係の仕事に就きたいという将来の夢の実現に向け、3年の夏にカフェ開設の準備に追われていた社会起業部に入部。店名「cafeふう」を考案するなど、準備の中心を担った。

 古里は震災後、全町避難が続く双葉町。「復興の力になりたい」。そんな思いで大学進学と同時に一般社団法人「結び葉」を設立。首都圏で母校の後輩が開発した商品の販売会を企画するなど、古里の魅力PRに奔走している。

 今後もカフェチームを含め後輩たちに新しい商品の開発や販売、販路開拓といった実践を積み重ねる機会を提供するつもりだ。石井さんは「大学の震災ボランティアサークルとも連携し、首都圏と古里をつなぐ取り組みを強めたい」と力を込める。