■商品のレベル向上に驚き 加藤さん

 AKISHOPが始まった当初から商品開発に協力しているのが秋田市の「たけや製パン」だ。加藤勇人営業部次長(50)は「最近は商品のレベルも上がってきていて驚きますよ」と目を細める。

 今年、同社では生徒が提案した三つの商品を製造。完成まで生徒と修正を繰り返した。「高校生のアイデアに、売れるためのスパイスを加えるのが腕の見せどころ。価格を抑え、どこを工夫したら売れそうかアドバイスする。試行錯誤しながら完成に近づけていくことは、生徒にとって重要な経験になる」と力を込める。

 近年は商品のコンセプトが明確化していると感じるという。「以前は『こんなパンが食べたい』と話すだけだったのが、最近は、どんな人に売りたいか、何が商品のPRポイントなのかなどを絞り込んでいる。学んだ知識を生かしている」と感心する。毎年、生徒たちの案を楽しみにしており、「若い世代が何に関心を持ち、どんな商品を求めているか知ることができて面白い。今後も協力していけたら」と話した。

■PRの方法にも「時代性」 佐藤さん

 秋田商業高OBも協力している。AKISHOPのチラシ製作などを担っている同市の広告代理店「アイキアプランニング」の佐藤拓也さん(25)はチラシのデザインを考えたり、商品の写真撮影をサポートしたりし、効果的なPRの方法を指導している。

 「お菓子の写真なら、そのまま撮るより、切って断面を見せた方が分かりやすい」。こんなふうに生徒と会話しながら、どうしたら良くなるか考えてもらうよう心掛けている。最近は写真共有アプリ「インスタグラム」を意識したカラフルな商品が多く、「時代性が表れて面白い」と話す。

 自身も社会人になり、AKISHOPの意義を改めて感じるという。「企業と一緒に商品の企画から販売まで体験できることはなかなかない。この活動を通じ、生徒が社会に出てからの自分の姿を思い描くきっかけになればいい」とエールを送った。