宮城県丸森町に東北工場を置く自動車部品製造の毎日発條(大阪市)が、線材加工の技術を生かし、マスク用の銅製ハンガーを開発した。新型コロナウイルス対策が市民生活に広がる中、マスクを干せる実用性と、装飾にもなるデザイン性を兼ね備えたインテリア品としてPRする。

 ハンガーは縦53.5センチ、横30センチで、銅線の太さは3ミリ。マスクを4枚掛けられる。同社は自動車座席シート内の骨組みを製造しており、線材の曲げ加工技術を応用した。

 都内のプロダクトデザイナーと提携し、5月から開発。マスクの形崩れを防ぎ、場所を取らない製品を目指した。銅の耐久性や抗菌性も特徴という。

 町内で7月20日、ハンガーの発表会があり、東北工場の大野美由紀マネジャーは「熟練の技術で曲線を描いた。シンプルで美しいデザイン。マスクが飾りとなり、暮らしを明るくする品になればいい」と語った。

 感染拡大の影響で、同社は5月の売り上げが前年同月比で約60%減少。「技術を多くの人に見てもらう好機ととらえ、業績回復の柱にしたい」(大野マネジャー)との狙いもある。

 現在は大阪の本社工場で試作しており、東北工場で生産する体制も整える。

 取り組みへの協力を募るため、同社はクラウドファンディング(CF)を7月20日に開始し、ハンガーを返礼品にした。CFの期間終了後の9月からオンラインショップなどで販売する。予定価格は3630円。

 同社は昨年、加工技術を活用した製品の自社ブランド「ワイヤースタイル」を設立。第1弾の商品として、帽子を置くスタンド「ハットツリー」を製作した。ハンガーは第2弾になる。