現役最後のホーム戦は勝利で飾れなかった。「もうここでプレーすることはないんだという実感があった。一秒一秒を大切に戦った。勝ちたかった」。負けん気の強い志村らしく、黄色に染まったホームのアリーナで勝てなかったことに悔しさをにじませた。
 3日前に引退セレモニーを行ったばかりで、モチベーションを維持するのが難しい状況でも、問題はなかった。「小さな巨人」は最後まで闘志を前面に押し出し、ボールを追い続けた。4点を追う終了間際、渾身(こんしん)の思いで放った3点シュートは入らなかった。「プロとして決めるのが大事だが外してしまった。でも、後悔はない」。常に全力で戦う背番号4は、笑顔で振り返った。
 仙台のスポーツ少年団で最初に決めたレイアップシュートは、まさかのオウンゴールだった。「それもバスケット」と語る。
 カメイアリーナ仙台での最初のプレーは小学校時代までさかのぼる。思い出が詰まった舞台でのプレーは幕を閉じた。(射浜大輔)