東北楽天の守護神松井が調子を取り戻しつつある。今季12試合で3敗2セーブ、防御率6.00と振るわず、チーム低迷の一因となっていたが、最近は直球、変化球ともに切れが戻ってきた。「納得のいく球が投げられている」。あと二つに迫る通算100セーブに向けて手応えをつかんでいる。

 5点リードの九回に登板した8日のロッテ戦(楽天生命パーク宮城)。荻野貴を低めのチェンジアップで遊ゴロ、続く藤岡裕は外角直球で見逃し三振、中村は外角のチェンジアップで遊ゴロに仕留め、今季2度目の三者凡退に抑えた。
 4日の西武戦(同)では、九回2死二塁から空振り三振に仕留めた変化球がワンバウンド。暴投で決勝点を許し敗戦投手となったが、投球内容は1回4奪三振(打者1人が振り逃げ)だった。梨田監督は「普通は三振を四つも奪えない。良くなってきている」と復調を感じ取る。
 開幕から球に切れがなく、打者に見極められる場面が続いていた。特にチェンジアップが不振で、共同通信デジタルによると、今季ここまでの奪空振り率は開幕から4月15日の西武戦(楽天生命パーク宮城)まで14%と、昨季平均より14.6ポイント低かった。だが、2セーブ目を挙げた4月19日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以降は改善傾向にあり5月10日現在で16.9%までに上昇した。
 復調の要因には「体重が増えたこと」(星洋介トレーナー)がある。今季は体への負担を和らげるために体脂肪を減らそうと食事制限に取り組み、約81キロと普段の3キロ減で開幕を迎えた。しかし、減量が球威の低下につながったという。現在は84キロに戻した。
 松井は「点差があまりない時に、力まずに投げられるかどうか」と今後の課題を挙げる。守護神の安定した投球がチームの巻き返しの鍵となる。(狭間優作)