2013年のリーグ優勝、日本一に貢献した東北楽天の枡田慎太郎外野手(31)が13日に福岡県筑後市で開かれる12球団合同トライアウトに参加する。「可能性がある限り、現役を目指す」。狭き門の突破に向けて、ひたむきに汗を流す。
 7日午前、仙台市のウェルファムフーズ森林どりスタジアム泉。東北楽天の投手陣らが練習前のストレッチを行うすぐ脇の室内練習場で、枡田は打撃練習に励んでいた。「今日はなかなか前に飛ばないね」。大粒の汗を拭い、冗談を交えながら笑みを浮かべた。
 10月に戦力外通告を受けた。今季は8月中旬から約2週間、4番を任されるなど勝負強さを随所で見せたが、9月に入って2軍落ち。そのまま、1軍出場33試合、打率1割7分7厘でシーズンを終えた。「プロは結果の世界。通告には素直に『分かりました』と伝えた。覚悟はしていたので」。入団から12年にわたる東北楽天での選手生活が幕を閉じた。
 今も記憶に鮮明に残っているのが13年9月26日、東北楽天が敵地で西武を破り、初のリーグ優勝を果たした瞬間だ。「グラウンドで優勝を味わえた。もう一度、あの場に立ってみたい」
 とはいえ、自らが置かれた厳しい状況は理解している。トライアウトで「合格」を勝ち取れるのは、ほんの一握りだ。「(他球団は)ある程度、自分のことを分かっていると思う。アピールするというよりも、悔いを残したくない。当日はしっかりバットを振ることを心掛ける」。枡田は力強く前を向いた。
(狭間優作)