プロ野球東北楽天を運営する楽天野球団は10日、今季公式戦から本拠地「楽天生命パーク宮城」(仙台市宮城野区)をキャッシュレス(非現金)化すると正式発表した。スタジアム内全店舗のチケットや飲食、グッズなどの代金を現金で支払えなくなるとあって、ファンからは期待と不安の声が上がっている。
 4月2日の本拠地開幕戦から、決済はスマホアプリ決済サービス「楽天ペイ」、電子マネー「楽天Edy」、各種クレジットカードなどに限定される。現金は一切使えない「完全キャッシュレス」となる。
 会計時間が短縮され、ファンが観戦により集中できるメリットがあるとされる。仙台市若林区の会社員原田陽一さん(47)は「普段からEdyカードを使っている。会計がスムーズでレジも混雑しなくなる。ポイントがたまる利点もある」と歓迎する。
 一方、戸惑いの声も。青葉区のパート従業員桑折智子さん(53)は「子どもは特に、いくら使ったという感覚が鈍くなるのではないか。カードを持ちたがらない人への配慮も必要」と指摘する。
 楽天生命パークでは昨季、来場者の7割近くが現金で買い物をした。混乱も予想されるため、楽天野球団はスタジアム内5カ所にサポートデスクを設置。Edyカードの販売や貸し出しも行う。
 開幕時にはスタジアム内にあるEdyカードへのチャージ機を現行の24台から100台以上に増やす予定。年間シートオーナーやファンクラブ会員、中学生以下には限定デザインのEdyカードを贈り、キャッシュレス化の浸透を図ることにしている。
 大石幸潔球団事業本部長は「球場観戦時の利便性を向上させたい。来場者とコミュニケーションをしっかり取って、不都合がないよう努めたい」と話した。