苦しいリハビリを乗り越えてつかんだ白星は格別だった。2017年8月以来の先発登板となった釜田が、六回途中3失点と粘り2季ぶりの勝利を手に入れた。ウイニングボールを受け取った釜田は「嶋さんに引っ張ってもらった。諦めずにやってきて良かった」と喜びをかみしめた。
 立ち上がりから持ち前の投げっぷりの良さは健在だった。力のある直球に加え、ツーシームやカットボール系の打者の手元で動く球やスライダー、フォークボールを駆使し、オリックス打線を五回まで2安打1失点に抑えた。
 三回2死二、三塁では、主砲の吉田正を140キロ台後半の直球で追い込み、粘られながらも7球目に137キロの変化球で中飛に打ち取ったのは見事だった。
 六回に3安打され1死満塁を招いて降板したが、昨年6月に右肩と右肘を手術した右腕の力投に、満員のスタンドからは大きな拍手が送られた。
 入団当初は力感あふれるフォームから150キロ超の直球を投げ込んでいたが、度重なるけがを経て、無駄な力を入れずバランスを意識した投球スタイルへと変化している。
 平石監督は「バランス良く投げていた。(投球が)いい意味で大人になった。心強い1人が帰ってきてくれた」と背番号21の復活を喜んだ。(丹野大)