奇跡の逆転劇が再現された。ちょうど1週間前に球団記録を塗り替える7点差を逆転した東北楽天は、今度は0-8をひっくり返した。「序盤で離されていたが、『いくぞ』という雰囲気が出ていた」。平石監督は選手の不屈の闘志をたたえた。
 延長十一回1死一、三塁。ウィーラーの打球は右翼へ舞い上がった。三走藤田は「浅いフライでも必ずかえってやろうという気持ちでいた」。スタートから決めていた通り、頭から本塁に滑り込み、4時間40分の激闘を制した。
 日本ハムはリクエストを要求した。が、映像には、藤田が左手を浮かして捕手のミットをかわす一連の動きが鮮明に残されていた。「本塁上にミットが見えたのでとっさの判断だった。今までやったことはないが、セーフの自信はあった」と胸を張った。
 ベンチを諦めない姿勢にさせたのはブラッシュだろう。8点を追う四回に左越え満塁弾を、4点差の八回には左越え2ランを放った。疲労で前日の試合を休んだ主砲は「今日はコンディションが良かった。僕以外にチームが打ってくれるのが、活躍の要因だ」と満面の笑みを浮かべた。
 勝率5割から勝って踏みとどまったのは今季4度目。八回に貴重な右越えソロを放った嶋は「こういう逆転の後に大型連勝しないと、貯金は増えない。明日からも頑張る」と浮かれることなく語った。(狭間優作)