頼もしいエースが帰ってきた。右肘の手術から復帰した東北楽天の則本昂が今季初登板で6回無失点の力投を見せ、球団ワースト記録のチーム11連敗を阻止した。
 試合後のヒーローインタビューで「お待たせしました」と笑みを浮かべながら2万4000人を超える観客へ向けてあいさつ、「僕が(連敗を)止めてやるという気持ちでマウンドに上がった。最高です」と叫んだ。
 立ち上がりから全開だった。一回、先頭福田への初球は149キロの直球。追い込んでからは決め球のフォークボールで空振り三振を奪って勢いに乗った。続く大城も151キロで三振とした。
 二回は2死から二塁打と死球、暴投で二、三塁のピンチを招いたが、若月を遊飛。三、六回も得点圏に走者を進められながらも要所を締めた。この日の直球の最速は152キロで復活を強く印象づけた。
 3月に数年前から違和感を覚えていた右肘のクリーニング手術を受け、長いリハビリ生活に入った。4月2日の本拠地開幕戦では同学年の辛島、浅村が活躍し、そろってお立ち台に上がる姿を見て「本当にうらやましかった」という。
 はやる気持ちを抑えながら黙々と練習に取り組んだ。1軍復帰初戦での白星にも「初登板にしては良かったが、まだまだ改善点がある」と満足していない。
 独走する首位ソフトバンクを追い掛けるためには右腕の力は不可欠だ。「この先フル回転するために手術した。チームが勝つために全力で腕を振っていきたい」。ここからエースの逆襲が始まる。(丹野大)