今季限りで現役を引退する東北楽天の渡辺直人内野手(39)が13日、仙台市の楽天生命パーク宮城で記者会見をした。プロ14年間で東北楽天、DeNA、西武と3球団を渡り歩いた渡辺直は「入団していろいろなことがあったが、最後はこの球団でユニホームを脱ぐのが夢だった。幸せだと思う」と涙ながらに語った。

 1軍で打撃コーチを兼任した今季は、若手の台頭により、ここまで試合出場はなかった。引退決意の理由について「うまくなりたい、試合で活躍したいと強く思っていたが、若い選手の成長がすごくうれしく思うようになった。選手としては、(その感情は)違うと思った」と説明した。

 プロ生活で最も印象深いのは、東北楽天時代の2009年に球団初のクライマックスシリーズに進出したこと。「『やればできる』。そういう気持ちを勉強できた。それまで負ける悔しさをいっぱい味わったが、勝つ喜びを経験できた」と笑顔で述べた。

 1980年生まれの「松坂世代」で最後の野手だった。「素晴らしい選手が多い世代。同時期に一緒に戦えたのがうれしい」と振り返りつつ、現役選手に向けては「ぼろぼろになるまで、納得いくまで野球を続けてほしい」とメッセージを送った。

 選手としての原動力は「良い時も悪い時も応援してくれた温かいファンの存在」と言う。「チームとしてやり残したのは優勝。最後にみんなで喜びたい」と力を込めた。

◎チームメートがコメント

 東北楽天の渡辺直が13日に今季限りでの引退会見をしたことを受け、チームメートが球団を通じてコメントを出した。

 盛岡中央高から東北楽天に入団後ずっと親交のある銀次は「人に対する接し方など生活面のことも教えてくれた。今も室内(練習場)で練習しているし、何歳になっても野球をうまくなりたいという思いが伝わってくる」と敬意を示した。

 2007年から4季、東北楽天で選手として一緒に戦い、今季は共に打撃指導する鉄平打撃コーチは「あらゆることを教えてくれた。先輩であり親友のような存在。今後もいろいろと相談したい」と頼りにする。

 引退会見で浅村と共に花束を手渡した岡島は「プレーヤーとしても人間としても尊敬、目標にできる人。これからも野球の勉強をさせてもらいたい」と話した。