日本高野連は5月、「高校野球200年構想」を発表し、野球の普及振興に動きだした。竹中雅彦事務局長(63)に、具体的な方策や次の100年に向けた思いを聞いた。

<遅れる普及振興>

 -高校野球の現状をどう捉えるか。
 「今年の夏の甲子園大会は、過去最多の101万人のお客さんに来てもらったが、今がピークと思っている。高校野球部員はどんどん減っており、中体連の部員も激減している。歯止めをかけるため、200年構想を立ち上げた」

 -各都道府県の高野連に他の野球団体と連携する組織づくりを求めている。
 「野球はサッカーに比べて普及振興が非常に遅れていた。ピラミッド型のサッカーと違い、野球はプロから社会人、少年までいろんな競技団体がある。連携を密にしながら一緒にやらないといけない」

 -プロとアマの関係は。
 「普及について向いている方向は一緒だ。8月には東京・神宮球場で18歳以下日本代表の高校球児とプロ野球のアカデミーコーチらが一緒に野球教室を開いた。一時代前だと考えられないが、『多少の垣根を取っ払ってやりましょう』が、今の大体の方向だ」

 -女子の振興が野球発展に不可欠との声もある。
 「将来的に甲子園で高校女子の決勝をやりたいとの声も聞いている。女子の連盟はあるが、もっと加盟校が増えたとき、日本高野連に女子部ができても良いと思う。女子野球のため、できることは応援したい」

<連戦回避は急務>

 -連投防止など大会運営に改善を求める声は多い。
 「理想は連戦を避ける日程にすることだ。甲子園の使用期間は限られるが、来夏の大会は何とか休養日を1日増やし、3回戦と準々決勝の間か、準決勝と決勝の間に設けたいと考えている。甲子園練習をなくすなど工夫が必要になるが、急務だと思う」
 「タイブレークが今春の選抜大会から導入され、今後は球数・投球回数制限が議論になるだろう。国際大会で始まっており、世界の趨勢(すうせい)。部員数の多い強豪校が有利になるが、部員数の少ない学校も複数投手を育ててくださいと、以前からお願いしている」

 -大会運営で工夫の余地は。
 「個人的にはボールパークのような催しがあっていいと思う。子どもたちがティーボールを打ったり、(的を狙う)ストラックアウトをできたり、『野球は楽しい』と思ってもらえる取り組みは必要だ」

 -高校野球の魅力とは。
 「『この仲間と一日でも長く野球をやりたい』と思う者同士がトーナメントでぶつかり、一方が敗れ、一方が上に行く。ひたむきさが一番の魅力だと思う。100年後の高校球児も持っていてほしい」
 「高校野球に何がプラスなのか、変えてはならないものと変えるもの、不易と流行の見極めが大事だ。『高野連は堅い』と言われるが、守ってきたから100年続いたこともある」