2011年までプロ野球東北楽天に在籍した智弁和歌山の中谷仁監督(39)が第6日の28日、1回戦(対熊本西)で甲子園初陣を迎える。「全員でつないで、まずは初戦突破したい」と意気込む。

 開会式前日(22日)の練習では打撃投手を務めた。「三振したら走って帰れよ」「それヒットなのか」。ボールと共に、選手の緊張をほぐす言葉を投げ掛けていた。

 昨年夏、歴代最多の甲子園68勝を挙げた高嶋仁前監督からバトンを受け継いだ。秋の近畿大会は春夏の甲子園を連覇した大阪桐蔭を破るなどして準決勝まで進み、就任1年目で母校を甲子園出場に導いた。

 春夏3度制覇の伝統の強打線は健在だ。チーム打率は出場校中2位の3割8分3厘。前回大会準優勝のメンバーも多く残り、経験値は高い。

 就任以来、中谷監督は元プロ選手としての視点や経験を選手たちに伝えてきた。指導の礎となっているのは阪神、東北楽天で教えを受けた野村克也氏の「人としてどうあるべきか」という言葉だという。

 「仙台で野球をした6年間はかけがえのないもの。監督としてもその経験を生かしていきたい」。紫紺の優勝旗を目指した戦いが始まる。(今愛理香)

◎熊本西 打撃に自信

 ▽1回戦(第1試合・9時)
<熊本西-智弁和歌山>
 智弁和歌山は経験豊富な黒川、東妻らを中心に、強力打線は健在だ。高嶋前監督から代わり、甲子園で初めて指揮を執る元プロの中谷監督の手腕にも注目が集まる。熊本西も昨秋にチーム打率3割4分3厘と打つ方には自信を持つ。投手が序盤に踏ん張り、攻撃陣に流れを持ち込みたい。